JIS盤用VCBの保守と更新2021(第3回:JISキュービクル盤)
2回目の配信に対し、以下のご質問がありましたので、回答します。
Q.動画をYouTubeでも見れるということは、動画を見ればメールマガジンは読まなくともよいのか?A.一応メールマガジンでご紹介した内容を後日YouTubeで動画にする予定です。
但し、完全な中身の統一は無理であり、JEMAから無償のダウンロードできるパンフレット等必要な情報のアドレス等は、メールマガジンで紹介しますので、できましたら両方御覧下さい。
第3回目の配信「JISキュービクル盤」です
今回のご説明の題目にあります「JIS盤」とは、何であるかということですが、普段皆さまが、目にされるのは、スーパーやコンビニの駐車場や中小のビルの屋上に設置されている金属製の箱体(一見すると物置のように見えます)のことです。
一般的にはJISキュービクル盤と呼ばれており、正式には、JIS C 4620 のJIS規格で規定されており、大量の電気を使用される需要家様の受電設備には一番使われているものです。
写真は、某スーパー様の駐車場に設置されている例で、物置のように見えますが、実は電力会社様から高圧の電力を受け取っている非常に重要な役目をはたしている金属製の箱体であって、その中には、事故などが発生した際に素早く電気の回路を事故発生箇所から切り離す(遮断)するための重要な機器が収納されています。
6000Vの受電保護用で家庭用のMCCBに相当するのが、今回の題目にあるVCB(Vacuum Circuit Breaker:真空遮断器)で他に、供給される高電圧を使いやすい低圧に下げるための変圧器や低圧回路を保護するためのノーヒューズブレーカー(公式には、MCCBと呼びます)があり、受電遮断器は、容量によってはLBS(Load Break Switch)の場合もありますが、今回の説明からは省かせていただきます。
上図は、JISキュービクル盤の側断面図で、VCBやTR(変圧器)のDS(断路器)等の位置関係が判ります。
ケーイーシーという会社は、このJIS盤の内部に使用される機器類(VCB,DS,TR等)を、盤メーカー様や電材店様に卸す仕事が中心ですが、機器の更新や保守に必要なもので、世の中に販売されていないものがあれば、自社製品として開発、製造、販売も行う会社となっています。
勿論、本講座の主役であるVCBも販売しております。
三菱電機様VCB,東芝様VCB,富士電機様VCB,日立産機様VCBと、国内で入手可能なJIS盤用VCBの全て(4社合計したシェアは、100%)を販売しております。
今回ご説明するJISキュービクルの位置付けを規格で規定しますと、JIS C 4620 (キュービクル式高圧受電設備)となりますが、よく似た盤構成として、JEM1425のスイッチギヤがあり、これも主として、高圧VCBを使用する配電盤であり、電気管理技術者様が管理しなければならない設備ですので、同じ対策でよいと考えられがちですが、絶縁劣化対策を行う上では、箱体内に発熱機器である変圧器(TR)が収納されているかいないかで、大きく違っており、絶縁劣化対策の手法としては区別して考える必要があります。
JEM盤に使われるVCBとなりますと、固定形より、引出形が多く使用され、メーカー様も、上記4社に加え、明電様、安川様、高岳様など多数ございます。
ケーイーシーの説明は、弊社ホームページで。御覧ください。
http://www.kec-future.com
ホームページでは、KVアダプターの基本概念を短く説明した動画もございます。
https://youtu.be/ttvOIzdKN48